落ちて良かったコンビニの面接
私は大学1年生の頃、アルバイトを探していました。
コンビニ、ケーキ屋、パン屋、カフェ、レジなど色々なところに手当たり次第、面接を受けては落ちてを繰り返していて真剣に悩んでいたときのことです。
私は近所のとあるコンビニに面接へ向かいました。
そこは大学の帰りにも行けるし、地元なので楽だったのです。
特にここで無ければだめだ、ということはありませんでした。
ただ、アルバイトをしてお金を稼ぎたい一心であったのは事実です。
そのため、話し方や履歴書の書き方には細心の注意を払いました。
ここには受かるように、そう願いを込めて臨んだ面接です。
荷物を持たされただけの面接
コンビニに着き、採用担当者の方をお呼びしていただき裏に通されます。
そして、中年男性がやってきて面接は始まりました。
志望動機や面接で聞かれるであろうことはしっかりと答えられるように構えています。
しかし、中年男性が開口1番に発した言葉は全く予想をしない一言でした。
「君重たいもの持てるの?」
私の体型は、食べても体質のせいであまり太ることはできません。
身長の割りに体重は軽く、見た目もひょろっとしています。
しかし、人並みに力はあります。
予想していないことを言われたために、少々返事は遅れてしまいました。
すると、コンビニは意外と力仕事だけどあなたは大丈夫なのかと言われました。
人並みに力はあるので、大丈夫ですと答えましたが次は近くにあったダンボールの荷物を持つよう言われます。
なんの荷物かは忘れてしまったのですが、そこまで重たいものではありませんでした。
軽々と荷物を持ち上げますが、次は更に重たい荷物を持たされます。
次はこれ、次はこれ、と色々なものを持たされました。
その全て持ち上げることができました。
なので、中年男性に納得頂けたかと思い質問に構えていました。
しかし、なにも聞かれることなく面接は終わりました。
面接の間、荷物を持ち上げさせられたらだけです。
履歴書すら、さらっと流し読みです。
面接の合否は採用であれば来週までに携帯まで連絡しますとのことで、私は帰路に着きました。
結果はもちろん落ちました。
連絡はくることもなく、終わりです。
この当時は、最初から落とす気満々なら勿体ぶらずにそのとき合否を伝えろよ!とむかつきました。
その一ヶ月後に私は、レンタルビデオショップの面接に受かり勤務することになったのでいいのですが。
レンタルビデオショップで働くことができた
レンタルビデオショップでは、接客態度や接客、商品のことや細かい業務など様々なことをしっかりと教えてくれました。
おかげで接客態度は、褒められるくらいにいいものになりレンタルビデオショップでの先輩スタッフや店長には感謝しております。
そんなあるとき、その私を落としたあのコンビニへ立ち寄りました。
すると偶然、あの中年男性が私の対応をすることになりました。
私を落としたコンビニの中年男性の接客
すると、彼は採用担当者として出てくる程の人間であるのに接客態度は最悪なものでした。
客にタメ口、お釣りを片手で渡す、他のスタッフと話しながら接客をする。
こんな酷い接客をコンビニでされたことはありませんでした。
しかし、このときこのコンビニに受からなくてよかったなと感じたのです。
こんな接客をする人の元で、ちゃんとした接客を身につけることは出来ないでしょう。
レンタルビデオショップに採用されて、本当によかったと感じるきっかけになりました。
この面接は本当に今でもむかつきます。
でも、有る意味いい結果に繋がったと考えることにしました。