最終面接で受かる人、落ちる人
大学3年生の12月1日。企業の求人が一斉に公開される。右も左も分からないまま、周囲の意識の高い学生の真似をして色々な企業にエントリー、履歴書を書いて面接を繰り返した。
茶番な面接に飽きて来た頃、大企業の最終面接をいくつか受けた。
3社の最終面接を受けて2社の内定をもらった時点で就職活動を終わりとした。
私は第一志望の企業にお祈り(不採用)されたが、それがきかっけで最終面接に受かる人と落ちる人の違いについて考えた。
最終面接で受かる人、落ちる人。
雰囲気に呑まれるか、雰囲気を創りだすか
最終面接ともなると、「これが最後」という気持ちから無意識に緊張してしまうものである。私は、いつも通りの行動を心がけた。
朝起きて、コーヒーを入れて、食欲がなくても朝食を食べて。自分でペースをつくっておくのだ。
それでも、入室すると面接官の圧力に圧倒されてうまく話せなかったことも。悔しくて、他社の最終面接の前に、「自分は誰?」「ここで何がしたいの?」と問いかけてみた。
単純なことでも、言葉にすることで、自信・信念となり面接官にも伝わる気がする。
ビジネス視点で語れるか
以前までの面接では人柄を評価されてきた。しかし、最終では、利益を生み出す力があるかが評価される。
例えば、やりたい仕事や夢を語るとする。
きっと、そうするために必要なことは何か?と聞かれる。
社会全体を見渡して、必要なものを的確に把握し、どれだけ広い視野で解決策を練ることができるか。
面接官は「本質を見抜く力」それが知りたいのだ。私は圧迫面接と捉えず、自分の言葉で答えていた。とは言っても、突飛な質問が苦手なので、頭がリラックスしている時に予想問答を入念に準備することは忘れなかった。
受験者全員が合格ライン
採用される人と、不採用の人の差。それは、印象や人柄が全てではない。
最終面接まで進む人は、全員採用基準を満たしていると聞いた事がある。
そのため、期待通りの学生は落ちる。
そこで差がつくのは、人事が自信と責任を持って採用できる学生かどうか。
期待を上回れるかどうかだ。
もし、自分が役員や人事の立場で、優秀な学生をふるいにかけなければならないとき。
その時、一緒に働きたいという学生を採用するのではないだろうか。
つまり、同じような事を話していて、どこの会社にもマッチしそうな学生は印象に残らない。
就活生に志望理由があるように、企業側にも採用理由も必ずある。もちろん、学生選定の軸も。採用側が、第三者にアピールしたくなるような学生が採用されやすいのは言うまでもない。
以上、私の就職活動における最終面接の思い出と、気づきを述べたが、このような話はあくまで誰かの経験則。ありのままでぶつかって、気づきを得る事こそが面接の醍醐味ではないだろうか。