2015年4月施行の改定派遣法。専門26種派遣スタッフはどうなる?
2015年の4月から労働者派遣法が改定されることが2014年3月11日に決定されました。
今現在派遣で働いている方、これから派遣で働こうとしている方はこのことを確実に知っておく必要があります。
派遣法、最大の改定内容とは
最も大きく変わるところは、専門26種と言われている専門職種と、販売営業などの一般職種の垣根がなくなること。
これまでの派遣法では、一般職の場合同じ職場で働けるのは最長3年で、専門職にその縛りはありませんでしたが、2015年4月以降は専門職というジャンルが無くなるので、派遣で働く全ての方が同じ職場に勤める期間が最長3年になります。
この改定の狙いは、現在の複雑さを回避するためと言われています。
終身雇用の正社員で働くことが当たり前だった日本に派遣という働き方が現れた当時、派遣はある意味特殊な就業方法でした。
しかし、専門職に就いている派遣スタッフの中には、その人材が職場にいないと成り立たないくらい高いスキルを持っている人も多くいます。
そのため、派遣はあくまでも例外的な働き方だけど、専門職は特例という原則を残しつつも区分分けした法律が適用されてきたのです。
専門職で働く派遣スタッフは要注意
これまでは専門26種に守られてきた派遣スタッフも、3年をめどに自分の働き方を見直す必要が生まれますので、今度の法改正が最も強く影響を与えるのは専門職スタッフと言えます。
専門職スタッフの中には、迷惑な法改正と考える人も少なくないようですが、政府は結果的に全体の雇用安定に繋がるという見解です。
なぜなら、本当にスキルの高いスタッフは派遣先に正社員として迎えられるし、正社員登用が見込めないなら、新しい派遣先を探すチャンスが自動的に生まれるから。
そうとんとん拍子にいくとは思えませんし、この法改正に現役派遣スタッフの声が加味されているのか疑問が残るところですが、そうは言っていられない状況がもう目の前に来ています。
法改正をどう捉えるべきか?
働く側に対する不利益を感じたなら声にする勇気も必要ですが、自分の働き方を見直すきっかけとして前向きに捉えることも必要です。
現在のところ、派遣で働く限り3年を期限とした職探しはマスト。それが嫌だったら働き方自体を変える必要があります。
具体的には、派遣のどんなところにメリットを感じて継続しているのか、今後どうなりたいのかをじっくり考えて、将来に対する準備を行います。
派遣スタッフが集うセミナーに足を運んでみたり、情報を兼ねてコワーキングスペースなどに行ってみるのも参考になります。
この法改正が本当に多くの派遣スタッフにとって有益なもので働きやすいシステムになるのか、日本の社会全体を通して注目しておくべき決定案です。