派遣スタッフの所属はあくまで派遣会社です
派遣会社に登録する際に知っておきたいことが派遣と業務請負の違いです。
基本的に、派遣で働く場合は勤務先の会社に派遣スタッフのまとめ役のような人材はいません。
派遣先では1人
派遣スタッフに仕事の指示をするのは指示責任者と呼ばれる派遣先企業の社員になります。そのため、派遣会社のコーディネーターが派遣先に常駐することはありません。
一方、業務請負の場合は、会社が請け負った案件で数名の社員が常駐する場合、リーダーのような人材がいる場合があります。
請負でも規模が小さいプロジェクトなどで1人で赴任する際はリーダー不在です。
派遣先で不安なことがあったら?
仕事の指示をするのは指示責任者ですが、実務作業以外のことで派遣スタッフをフォローするのは派遣会社の役割になります。
派遣先でのトラブルや、業務内容が契約内容と大きく違う場合などは派遣元に相談することになります。
業務請負の場合も基本的には自社に相談します。
どちらの場合でも、派遣先・請負先は「今現在仕事する場所」であって所属ではないことはいつでも頭に入れておきましょう。
相談先を間違えると迷惑をかけることも
派遣の女性が、派遣先でのトラブルをその派遣先企業に訴えかけたことがありました。
この場合、本来なら派遣元に相談すべき内容でしたが、派遣先企業は派遣元に彼女からの訴えを伝えたうえで、社内にヒアリングするという良心的な対応をとりました。
その結果わかったことは、トラブルを起こしたのはその女性本人で、巻き込まれていたのは周囲の社員・他の派遣スタッフ・BPであることがわかりました。
結局、彼女は契約更新月まではその会社にいましたが、更新されることなく去って行きました。
その後、企業は彼女が契約していた派遣会社と縁を切り、その会社から新しい派遣スタッフが来ることはありませんでした。
派遣先企業の対応はヒドイ?
もし、彼女が派遣元に相談をして、事態が深刻になる前に派遣元の方で対応ができていたら、違う派遣スタッフを入職させることも可能だったはずです。
派遣女性の契約更新をせずに、その派遣会社との縁を切った企業の対応は適切な判断と言えます。
派遣で働いていると、なんとなく自分も派遣先企業の一員になったように錯覚することがありますが、あくまでも所属は派遣元です。
言葉ひとつで、派遣会社全体に影響を及ぼすことがあることも覚えておきましょう。