漬物工場での漬物製造・加工業務を5か月で退職した理由
漬物工場での漬物製造・加工業務の仕事を2度としたくない訳を話します。
2度とやらない仕事:漬物工場での漬物製造・加工業務
雇用形態:パート
働いた期間:約5か月
仕事内容
漬物工場の加工室で、干し大根を切ったり、磨いたり、袋詰めしたりしました。たまに包装の手伝いや、殺菌処理、異物検査もおこないました。
漬物液は冷蔵室に貯蔵されており、加工スタッフが交替で汲み取って加工室へ運びます。
干し大根の漬物は、多い時は1日2000本ほど生産しました。
製造する干し大根の漬け物の種類は、糠漬け、唐辛子の入ったたくあん、梅酢漬け、キムチ、生姜大根、醤油味の燻製、福神漬けなどです。
漬け物製造に使う干し大根の大半は、1度蒸してありましたが、時々、生の干し大根を扱うこともありました。
磨いたり、切ったり、刻んだりして加工した漬物は、袋に入れて、漬物液を注ぎ、機械で真空しました。
真空した漬物は、熱湯で殺菌処理の後、ラベルを張り、段ボールに梱包し、出荷しました。
手の皮膚が炎症を起こし血が出るようになった
5か月加工スタッフにたずさわりましたが、手の皮膚が炎症を起こし、血が出るようになったからです。
加工スタッフは、塩化ビニルの手袋をはめて、60℃以上の熱い大根に触るせいか、ほとんどのスタッフの手の皮膚が炎症を起こし、爪が割れておりました。
塩化ビニルは、60℃以上になると、樹脂がゆるくなり、少しずつ溶けます。溶けた樹脂は、皮膚や漬物に染みこんで、ダイオキシンになります。
また、漬物液は酸性なので、塩化ビニル樹脂は酸と反応して溶けます。
終業時に手を洗っても、手に塩化ビニルの匂いが染みついて取れませんでした。
休憩時間に、漬け物をよく試食する加工スタッフは、腎臓の悪い人が多かったです。
いつも元気に働いている加工スタッフは、漬け物をまったく食べておりませんでした。
真空から漬物液が漏れないように、「シリコン」という白いゲルを漬物液に混ぜ、浸透圧を下げます。
シリコンが、健康にどういった影響を与えるかは不明です。
これから漬け物の製造スタッフを行う予定の人へ
漬け物の製造スタッフは、体力があり、素早い作業が得意でないと、同僚や工場長から文句を言われます。
私は、体力はありましたが、身長が低く、作業が遅い方です。大きな漬物液の樽を運ぶとき、いつも側溝に落ちて脱輪しておりました。
「慣れれば早くできるようになる。」
と言いながら、試用期間中は皆優しく接してくれますが、試用期間が終わると、急に冷たくなります。
作業が遅いと、作業の早いスタッフたちは、いい加減な作業をしていると勘違いし、怒鳴ります。
「仕事ができる能力より、コミュニケーション能力が大事」
と昨今は言われておりますが、漬物加工スタッフの世界は、実力主義です。いくら口がうまくても、作業が遅いと嫌われます。
作業の早い人は、作業の遅い人に目をつけ、専務に告げ口します。作業の遅い人は、専務に呼び出され、説教され、泣かされます。