雇用を約束された安心と働く場所を選ぶ自由
企業の人件費削減やアウトソーシングで増えた派遣社員と、景気回復基調の中で、徐々に増加しつつある正社員。
いずれの働き方も、働く労働者が何を求めるかで、雇用形態には賛否が分かれます。
働き方に関する考え方はその人自身や、置かれた環境によって違ってきます。
正社員では何を求めることができ、何を諦めなければならないのでしょうか。
無期雇用
正社員としての最大のメリットは基本的に無期雇用であることです。
よほどの業績悪化などがなければ、人員整理の対象になりません。
なぜなら企業は採用に費用を充て、社員を育てる投資をしているからです。これに対して派遣社員は、必要性のない職務に対して、契約期間満了を持って更新がされないことがあります。
更新の意思決定
しかし、逆に考えれば、派遣社員は更新をするかどうかの意思決定ができる立場にあります。
「新しいことに挑戦したい」「雰囲気に馴染めないので職場がストレス」など、つかさつかさで自身の労働環境を、自分で選択するチャンスが与えられていると考えることが出来ます。
年次昇給とボーナス
もう一つ判断が分かれるポイントは正社員の年次昇給とボーナスの支給です。
会社の業績に大小を左右される部分もありますが、正社員には新しい仕事をさせたり、昇格により責任ある役職に就かせることができます。
無期雇用である為に、ずっと先を見据えた仕事を割り振り、会社に対する貢献をボーナスで支給することが可能なのです。
それに対して、派遣社員には契約書に記載された内容以外の仕事をさせることはできません。
また、時給や給料も天井なしに上がることはありません。
ですが、派遣社員は就業する前に自分の仕事内容を確認し、与えられる仕事を把握し自分で選ぶことが出来ます。
考えようにより、良くも悪くもそれぞれの雇用形態に特色があります。
正社員には雇用が約束されるとともに、仕事の成果が求められ、それに対する評価がされるということが大きいでしょう。
派遣社員では、更新など安定した雇用ではありませんが、自分の都合や環境の変化などで随時仕事について見直す機会があると捉えることができるでしょう。